ExemptとNon-Exempt

とても重要な「Exempt」と「Non-Exempt」の違い。 未だに理解していない、混同している日系企業が多くあって、良く質問を受けます。 この「Exempt」と「Non-Exempt」は、FLSA「The Fair Labor Standards Act」(公正労働基準法)で定められている法律で、簡単に言うと「残業代を払われるか払われないか」の

区別を示したものです。

最近私が受けた弁護士による人事セミナーで聞いたのですが、実に残業適用対象となる企業の72%がこれに違反していると言われていると聞きました。

衝撃の数字ですよね。 意図的な違反ではなくて、違いをよく理解していない事による違反も多いのではないかと

思いますが、やはり知らなかったでは済まされませんので、しっかり違いを理解してほしいと思います。


法律では基本的に、従業員は "Non-Exempt" =  残業代の支払いが必要な従業員です。 サラリーや年収で話をすると、自分は "Exempt"で残業代が支払われないと誤解する人が

多いのですが、サラリーで話をしていても”Non-Exempt"のステータスであれば

実際にはそのサラリー金額を時給に換算して計算し、残業代が支払われます。


[例えば年収$38,000の人が、1日実働8時間の会社で働いている場合]

$38,000 ÷ 2080 (1日8時間 x 週5日 x 年間52週)= $18.27 (小数点3桁以下を切上げ) となり、時給は$18.27 となります。この時給をベースに、残業代が支払われるのです。  *ちなみに、この2080時間と言う数字は時給を計算する時に良く出てくるので

  覚えておくと便利!

ではどういう人が "Exempt" となるのか?

先程、法律では一般的に残業代を払う必要があると書きましたが、 この規定からExempt (除外)される人が対象となります。 すなわち残業手当を払われない従業員という事です。


企業は残業代を払う必要が無いのであれば、当然Exemptのステータスで従業員を雇いたいですよね。 では年収 $38,000の肩書がOffice Manager の人は Exemptになるでしょうか?


なりません!

$38,000のオフィスマネージャーをExemptで雇ったら違法です!

Exemptとするには、下記2つの項目について基準を満たしていないとExemptとして

認められません。


まず、Exemptとするためには一定のサラリーが必要となります。 この最低給与額はFederal (連邦) とState (州)で異なりますので注意が必要です。 弊社はCaliforniaにあるので、FederalとCaliforniaの最低給与額を表にしてみました。

Federal 現在 $23,660 (週 $455)        

California 現在 $41,600 (週 $800)

Dec 1, 2016~ $47,476 (週 $913)  

    Jan 1, 2017 ~   $43,680


現在はCaliforniaの方が高いため、$41,600が適用されていますが、 今年の12/1からはFederalの方が高くなるため、Federalに合わせて

$47,476 となる必要があります。 来年2017年の1月から、カリフォルニアでは最低賃金の時給が上がるのに合わせて Exemptの最低サラリー金額も$43,680 と上がりますが、それでもまだFederalの

金額の方が高いので $47,476という事になります。 大幅なアップですから、企業は今から備えておかなくてはいけません。

サラリーの部分をクリアしただけでは、まだExemptとはなりません。 職務内容が以下のカテゴリーのいずれかに該当するか、テストにパスする必要があります。

 1.  Executive Job  2.  Administrative Job  3.  Professional Job  4.  Outside Sales Job  5.  High Compensated Job


1. Executive Job (管理職)として区分されるためには、以下の要件を満たす必要があります。     a) 主な業務がマネジメントである事     b) 2名以上のFull Timeの部下がいる事     c) 部下の採用・解雇に権限があること。また部下の昇進について助言、推薦が出来ること


2.Administrative Jobとして区分されるためには、以下の要件を満たす必要があります。  a) 主な業務が一般事務やマニュアル業務(non-manual work)でなく、マネジメントに 直接関連する、   又は直接通常のビジネスオペレーションか顧客対応に関連づいていること。  b) 重要事項に関して自ら判断でき、決定権があること。


3. Professional Jobには Learned professionals(専門知識系)とCreative professionals(クリエイティブ系)があります     Learned Professionals (専門知識系) としての条件は、     a) 主要な業務が高度な専門知識を要する仕事であること     b) 高度な専門知識としての分野は、法学、神学、医学、薬学、会計学、教育学、建築学、工学、物理学、化学、生物学等。

    Creative Professionalsとしての要件は     a) 業務が発明やイマジネーション、独創性もしくは芸術分野や創造的努力、創造活動の分野での才能を必要とする      (画家や演劇者、ミュージシャン’指揮者、作家、映画関連、写真家等芸術分野)


4. Outside Sales Jobとして区分されるためには、以下の要件を満たす必要があります。  a) 就業時間の50%以上会社にいない(外回りをしている)事    * 最近在宅勤務の営業も増えていますが、Home Officeは会社の支店と

みなされるため、外回りとはなりません


5. High Compensated Job (こちらはカリフォルニアでは適用外)  a) 年俸が$100,000以上である事。    * これは$134,000に上がる予定‼!  b) 役員(Executive)、総務 (Administrative)、専門職 (Professional)の任務のいずれかを最低一役担当している事


更に最近ではコンピューター専門職と言うカテゴリーもあります。 これは、コンピューターを修理する人ではなく、システムの分析技術やその手続き、ハードウェア、ソフトウェア、システム仕様や開発設計などに従事する人で、かつ最低賃金が他と同様$455/週か、時給が$27.63以上。(2016年7月現在) カリフォルニア州でのSoftware Engineerは、年収約 $87,200(時給 $41.85) がExemptのMinimumです。


今までなんとなく感覚的な基準でExemptを決めていた企業も、次々と規制が敷かれていく中で意識が高まってきました。 また、従業員側にも知識がついてきて、仕事をオファーされる際にExemptなのかNon-Exemptなのか確認する事が当たり前となってきています。

そんな中、このFederalのExemptサラリーが大幅に引き上げられることは非常に

大きなインパクト。 雇用主にとっては大変頭が痛い問題となっています。実際に、このサラリーの引き上げには大きな反発がありもともと草案では$50,000を超える予定だった所、

少し金額が抑えられて法案が可決された経緯があります。

自分はExemptだと誇りを持っている方も多いので、このExemptのカテゴリー分けテストに当てはめてNon-Exemptに切り替えなくてはいけないことになった場合、

抵抗も予想されます。


12/1のサラリー引き上げまでもう、4が月ほど。 早めに準備を進めてほしいと思います。

Non-Exempt、Exemptに関して簡単に説明しましたが、Exempt区分の規定がある州も

あるので、詳しくは弁護士等の専門家に確認して下さい。


参考: http://webapps.dol.gov/elaws/whd/flsa/screen75.asp https://www.dol.gov/whd/overtime/fs17e_computer.htm https://www.shrm.org/search/Pages/default.aspx?k=exempt&filters= JBA主催 セミナー (By Lisa Kitagawa弁護士)

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