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バックグラウンドチェック (雇用前調査)

トランプ大統領が誕生する事となり、彼の政策の重要課題の1つである 雇用についても大きな影響があると予想されます。 私が購読している人事関連の雑誌でも、トランプ大統領になって どのように人事制度が変わるのかという特集記事ばかりです。 不法移民に対しても厳しい処置が課されそうですが、今日は年々重要性を増している バックグラウンドチェック、即ち雇用前調査について。

企業の意識の高まりと共に、バックグラウンドチェックをする企業が増えてきました。 バックグラウンドチェックとは、いわゆる犯罪歴などの調査の事。 採用予定者の履歴書に書かれている学歴に詐称は無いか、 過去に犯罪歴はないか等のチェックをするわけです。 企業が何の調査もせず、過去に犯罪を犯して有罪判決を受けた人間を採用し、 その人が職務中に再び犯罪を犯した場合には、企業も訴えられてしまうケースが あるからです。

しかし最近、企業としてリスクを回避する為に行うバックグラウンドチェックであるにも 拘らず、その方法や法律をよく理解せずに行ったばかりに、バックグラウンドチェックに 関しての訴訟が増えています。 バックグラウンドチェックをする上での注意点など、基本は最低限知っておく必要があります。 先日JBA主催、アメリカンデータバンクの秋山氏が行った人事関連セミナーに参加して 確認してきた事をシェアします。

バックグラウンドチェックに関する法律は連邦から州、各自治体レベルまでありますが これらの法律は、消費者保護を目的に犯罪歴やクレジットレポート、雇用前調査に関する プロセスを規定しているものです。 まず、大変重要な連邦法であるFCRA (Fair Credit Reporting Act)で制定されている法律を 中心に、下記ポイントを確認して下さい。

調査同意書は、英語でDisclosure and Authorization Formと言います。 雇用目的のために”Consumer Report"を入手します、という手続きの開示を目的とする フォームの事。フォームにも細かい規定があるので、見知らぬWebsiteなどから適当に ダウンロードをするなどは絶対に避けた方が良いです。

調査結果に対しては、異議申し立ての機会を与えなければいけません。 すぐに不採用の通知を出さないよう、覚えておいてください。

ステップ 1 Pre-Adverse Action Letter (不採用事前通知) を調査結果のコピーを添えて、 理由を説明したものを必ず書面にて送付しなくてはいけません。 「バックグラウンドチェックによってネガティブな結果が出てきました。 このままでは採用が難しいですが、異議申し立てはありますか」と質問する手紙です。 候補者に、説明、異議申し立てをする猶予を5-7日与えます

ステップ 2 Adverse Action Letter (不採用通知)を最後通知として送る

バックグラウンドチェックを実施する企業の増加と共に、その規制が厳しくなってきています。 バックグラウンドチェックが厳しく行われ過ぎますと、一度でも犯罪を犯した人 は再就職ができないということになり、それはそれで社会的に成り立たなくなるという 問題があるからです。 そこで、雇用上の差別を監視している連邦行政機関であるEEOC (均等雇用機会委員会)は、 バックグラウンドチェックに関してのガイドラインを策定しました。 このEEOCから出されているガイドラインに沿ったバックグランドチェックの実施が 望まれていますので、気を付けて下さい。 *犯罪歴が、仕事に直接関係のある罪状であるかどうか *犯罪歴が、いつ起きたかどうか (若年時犯罪歴に情状酌量の余地を与えるべき) *犯罪歴が、どれだけ深刻な有罪判決だったかどうか *犯罪後の社会奉仕活動の有無や、改善がみられたかどうか

注意: 法律・判例の改廃、変更は頻繁にあり、本ブログは一般的な情報を 提供しているものです。実際の法律問題については個々の専門弁護士に ご相談ください。

参考: https://www.ftc.gov/tips-advice/business-center/guidance/background-checks-what-employers-need-know https://www.eeoc.gov/laws/practices/background_checks.cfm 10/28/2016 JBA主催 セミナー By American DataBank (http://www.americandatabank.com/)